統計データ解析のための数学

ある一定以上の統計学の知識を学ぶ場合,数学は必要不可欠になります。数学的素養はどれだけあってもマイナスにはなりません。しかし,現代数学の範囲は膨大で人が一生をかけても全範囲を知ることはできないと言われています。ここでは統計学を基盤に据えて,効率的に数学を学べるように有用な数学書を紹介します。

はじめに

心理学を専攻しているような文科系の人間が統計学を学び始めるにあたって,まず最初に困るのが数学の知識の足りなさです。心理学における統計学の位置づけはデータ解析にあるので,それほど厳密な数学は要求されないと思うかもしれません。しかし,もし心理統計を専門に選ぶなら,かなり高度な内容の数学力が必要となります。特に,数理統計学の分野を本気で理解しようと思うなら,測度論の知識が必要不可欠になってきます。

しかし現在の日本において,大学初年級のときに初等解析や線形代数を必須科目にしている文科系の学部はほとんどありません。したがって,学部上級生になって,あるいは大学院に入って,自分の専門を統計学にしようと思ったときに,独学でこれらの知識をマスターする必要が出てきます。そんなとき,何の目標もなく,ただ漠然と入門書を読むのでは,身につかないうえに非効率的です。また,数学という体系の全体像を知らない初学者にとっては目標も予定も立てにくいでしょう。斯く言う僕も,あれこれ試行錯誤の上に5年くらいたってようやく全体像が見え始め,「ああ,もっと早くにこの流れを知っていれば,効率的に勉強できたのに。。。」と後悔することしきりです。

そこで本節では,高校数学を終えた人が「無理なく・無駄なく・効率的」に,独学で数学を勉強していけるように,僕のおススメの書籍を紹介していきます。

オイラーの贈物 

ちくま学芸文庫からでている吉田武先生の著書です。絶版?
→2010年に東海大学出版会から新装版が出版されたようです。1944円。

まずは高校数学の復習から。レベル的には高校生でも読めるような初級に位置づけられますが,文科系の人間にとってはかなり高度な内容まで扱います。タイトルだけを見ると,何だか読み物みたいに思えますが,純粋な基礎数学の教科書です。扱っている内容は,代数・幾何・微分積分・複素数・指数関数・三角関数など幅広く,最終的にはフーリエ解析まで説明されています。また,少しだけですが,数値計算に関しても触れられているところがユニークです。

この本は,「人類の至宝」とまで言われている,この世で最も美しい数式である「オイラーの公式」を導くためだけに書かれています。このように本の中に,ある1つの主軸を用意し,それを理解するためにパーツを配列するという手法は,理解しやすいだけでなく,数学の美しさを最大限に伝えることに成功しています。この書籍は歴史に残る名著です。

幾何への誘い 

岩波現代文庫からでている小平邦彦先生の著書です。840円。

小平先生といえば,日本で初めてのフィールズ賞受賞者として有名です。一般にフィールズ賞は,数学界のノーベル賞だと言われていますが,ノーベル賞よりも取るのが難しく,名誉のある賞だと言っている人もいます。

さて,この本は,その小平先生が平面幾何を厳密に展開していきます。幾何学なんて中学校で少し学んでそれっきりで,統計学とは関係ないから勉強する必要はないと思う人もいるかもしれません。しかし,幾何学的な直感というものはすべての純粋数学に通じるものがありますし,その証明の論理的展開は極めて美しく,やっていて損はないと思います。

「わかりやすく丁寧に噛み砕いて説明するのが最良!」という現代教育にどっぷり浸かってしまっている学生たちにとっては,「公理を元に定義をし,定理と証明を積み重ねる」という大学数学特有の論理手法は,微分積分学などで最初に触れたとき,正直戸惑いを覚えてしまうものです。そもそも,これが高校数学と大学数学の乖離の一端になっているのではないかと僕なんかは思うわけなのですが。。。そんな中,この小平先生の本は,初等幾何という極めて基礎的で平易な内容を扱い,公理系という概念に真摯に向き合って,その大切さを教えようとしています。そして論理の飛躍なく,かなりの高みへ読者を誘ってくれます。始めは「三角形の内角の和は180度である」といったような当たり前の事実から出発し,最終的には「三角形の内接円は九点円に内接する」という直感的には理解しがたいフォイエルバッハの定理を導いてしまうあたりなどは壮絶で,言葉にできない衝撃を受けてしまいます。

幾何の美しさ,論理の切れ味などをシャープに語っているこの著書は,超極上のミステリを読んでいるときのような陶酔感を読者に与えてくれます。また,所々にちりばめられた,天才数学者としての小平先生ならではの見識にはうならされるものがあり,これから数学を学んでいく者にとって,ぜひとも読んでおきたい一冊です。

ゼロから学ぶ微分積分

いわずと知れた講談社のゼロからシリーズ。小島寛之先生の著書です。2625円。

今現在,このゼロからシリーズには,理科系の内容を中心に膨大な数の書籍があります。そのため玉石混淆となっていますが,そんな中でも小島先生の本はかなりの良書だと思います。この本は大学数学への橋渡しとして,ちょうど良いレベルに設定されています。説明は極めて直感的で,そのため数学的厳密さは皆無ですが,それが初学者にとっての理解のしやすさにつながっています。

この本はいわゆる,「ベッドに寝転がって読める本」です。これから真剣に微分積分を学んでいこうとする者が,その前に全体像をつかむため,あるいは心理学用語で言うところの先行オーガナイザとしての役割を持っています。なので,肩肘張らずに,コーヒー片手にリラックスして,もしくは電車の中でザーッとでも読んでおくと,後々の理解の役に立つと思います。

ゼロから学ぶ線形代数

同じく小島先生の著書。2625円。

微分積分と同じで取っ掛かりに最適。線形代数を図形的なイメージで捉える説明がユニークです。以下Amazonの商品説明です。

『線形代数を徹底的に「平行体の体積」の観点から再構築。従来と全く異なる視点、構成、仕掛けを備えたニュータイプの数学書。寝ころんで読める、脳に心地いい線形代数入門! 2001年刊「ゼロから学ぶ微分積分」の続編。』

集合への30講

朝倉書店からでている志賀浩二先生の著書。3570円。

集合とは現代数学の根幹を成す学問の1つです。統計学においても,中級クラスの数理統計の本を読んでいると,必ず出てくる「σ-加法族」や「ボレル集合体」といった概念。これらは遡ると,結局は集合論に行き着きます。微分積分や線形代数も,初めの頃は集合論を無視して学ぶこともできますが,ある一定以上勉強が進むと必ず壁にぶち当たります。大抵の場合,それは基礎数学の理解が足りないことが原因です。ですので,後になって困るより,先に集合論の勉強をやっておいたほうが無難だと思います。また,頭を集合論ベースに切り替えておくことも大事です。

さて,そんな集合論の最初の一冊として,志賀先生の30講シリーズを挙げておきます。わかりやすくて定評のある30講シリーズですが,だからといって内容は平易ではないです。集合論に対して,かなり踏み込んだところまで議論されています。しかし,志賀先生は抽象的な事柄を具体的な言葉で語ることにかけては天才的で,丁寧に読み進めていけば,文科系の人間でも無理なく理解していけると思います。ここらあたりから,いよいよ本当の数学の勉強っぽくなってくる感じがしますね。

はじめよう位相空間

日本評論社からでている大田春外先生の著書です。2376円。

集合と並ぶ現代数学の根幹をなす分野である位相空間論,またの名をトポロジー。集合よりも遥かに抽象性が高く,初学者を悩ませる数学分野の代名詞ですね。理解するには相当の根気と時間と想像力が要求されます。

そのような抽象度の高い位相ですが,最初の一冊に最適だと思えるのがこの本です。図形を用いて丁寧に説明することで具体的に把握でき,また例題が多いのもGoodです。何よりこの本は数学科の人たちではなく,それ以外の人たちに向けて書かれていることが好感触です。

微分積分 (理工系の数学入門コース)

岩波書店からでている和達三樹先生の著書です。2835円。

どの数学書に対しても言えることですが,数学科に向けて書かれた本は高度に抽象的です。そのため他分野の人間には理解しづらいという傾向があります。その点,理工系の本は「使える」ようになることを前提に書かれていますので,話が具体的でわかりよくなっています。なので文科系の学生にとっても,入門書として読むには理工系の書籍のほうが理解しやすいように思います。

さて,この本もそのような理工系に向けて書かれた数学の入門書の一冊です。そのため,実数の連続性がどうとかいったようなことにはあまり深くは踏み込まず,主に計算ができるようになることを中心に説明されています。内容はきわめてオーソドックスな微分積分です。ただ,理工系らしく線積分やらベクトル解析のrotとかもでてきますので,文科系の人間にとって少し新鮮な感じがするでしょう。読んでいて楽しいと思える一冊でした。

これなら分かる応用数学教室―最小二乗法からウェーブレットまで 

共立出版からでている金谷健一先生の著書。3045円。

「直交とは何か?」と聞かれた場合,普通の文系の方なら「2直線が90度で交わる」と答えると思います。これはこれで正しいのですが,しかしこのままでは「関数が直交する」という概念に対しては意味不明になってしまいます。この例だけではありませんが,日常用語を数学では別の意味として使用する場合が多々あります。そしてこのような言葉は,数学科の方たちには常識的であっても,文系人にとってはなじみがなく混乱の元になっていたりするものです。この本ではこのようなことに配慮されているので,文系の人たちにとっても非常に読みやすい書籍となっています。

この本では統計学でも母数推定の最も基本となる最小二乗法から出発し,「重ね合わせの原理」を主軸としてデータ解析に必要な線形計算の基礎技術が習得できるような構成になっています。カバーする範囲は非常に広く,最小二乗法・直交関数系・主成分分析・固有値分解・特異値分解・フーリエ解析・ウェーブレット解析などとなっています。

この本のわかりやすさは尋常ではなく,式展開も非常に丁寧です。僕はこの本を読んで初めて主成分分析を本当の意味で理解できたような気がします。

位相への30講

朝倉書店からでている30講シリーズのうちの一冊。志賀浩二先生の著書。3570円。

位相第2弾!です。位相の本の中では初学者向きに書かれています。

数学専門外の人間にとって,位相ほどとっつきにくい分野はないかもしれません。しかし,現代数学の基礎に位置付けられるこの分野は,本気で数学を勉強するなら避けては通れない概念でもあります。測度やルベーグ積分だけでなく,微分積分学でも重要となってきますからね。

この本のユニークなところは,通常は最後にくる距離空間を最初に持ってきているところです。そしてそれを抽象化して位相を説明し,最後にもう一度距離空間に拡張しています。このように,「距離空間から位相,そして距離空間へ」という流れは,実は初学者にとっては非常に理解しやすく,位相という概念の重要性がはっきりと認識できます。また,位相のイメージをつかみやすいです。

プログラミングのための線形代数 

オーム社からでている平岡和幸先生と堀玄先生の著書。3150円。

この本は本当にすばらしい。。。タイトルに「プログラミングのための」とありますが,純粋に線形代数の本として読むことができます。言葉は丁寧で平易,内容はわかりやすいものとなっていますが,じっくり読んでみるとかなり深いことまで書いてあったりします。初心者用の本には珍しく,QR分解のことまで説明されていました。

しかし,この本の何よりすばらしいところは「直感的イメージ」を大切にし,最初から最後までこのスタンスを崩さず「線形代数の意味」を語っているところだと思います。このようなやり方は数学を専門としている人たちには歓迎されないのかもしれません。しかし,データ解析を専門としている僕たちにとっては,時には数学的正しさよりも使えることのほうが重要になることもあるのです。その意味でこの著書は貴重な一冊といえるでしょう。

この本を読むと冗談抜きで世界が変わります。これは大げさではありません。文字通り線形代数の世界の捉え方が変わるのです。通常の数学書では線形代数は悪く言えば行列の演算でしかありません。そのためいくら勉強しても雲をつかむような感覚しか残らず,計算はできるようになったけど「結局それってどういうこと?」といった根源的な疑問が解決されません(このようなことを考えてしまうのが文系なのかもしれませんね)。しかしこの本ではそういったことを誤解を恐れず言い切っています。大胆に。すがすがしいまでに。この本は繰り返し,定期的に読みたくなる類の本ですね。

集合・位相入門 

岩波書店からでている松坂和夫先生の著書。2625円。

これぞ集合と位相の決定版!名著と呼ぶにふさわしい,ホントにすごい著書です。入門とありますが,扱っている内容はかなり高度です。したがって,ここに書かれている内容が理解できたなら,数学を専門としているのでない限り,集合と位相の知識は十分獲得できたと考えてもよいと思います(特に文系人にとっては)。

「数学で困れば松坂和夫」といわれるほどに松坂先生の著書はわかりやすいです。しかし,それはレベルを落としてわかりやすくしているのではなく,難しい概念も言葉で丁寧に注意深く解説されているからなのです。なので,そこにはごまかしが一切混在していません。真摯な態度で抽象と向かい合っています。

さて,肝心の内容ですが,始まりは他の本と同じように集合と写像からの導入となっています。そして和集合や共通部分など集合論の基本的なことを展開しつつ,族や直積,同値関係・濃度・順序集合と続き,最終的にツォルン(Zorn)の補題まで説明されています。また位相論に関しては,n次元ユークリッド(Euclid)空間から入り,位相・連結性・コンパクト・分離公理と進み,距離空間の説明で終了となります。

位相は本当に難しいです。初学者はわからなくて当然です。それでもあきらめずに根気をもって,注意深く読み進めていけば,必ず最後まで読み通せるはずです。

微分積分 基礎理論と展開

東京図書からでている飯高茂先生が監修,松田修先生の本格的な微積の本。2940円。

この辺りから本格的な『微分積分学』と呼ばれる学問分野の勉強になってきます。なので,この本ではかの有名な,悪名高い『ε-δ論法』がバンバン登場します。ですが,これまでに集合と位相を学んだ人にとってはそれほど困難を覚えることはないでしょう。読みきるのにはかなりの時間を要しますが,本格的な微分積分学の入門者にとってはちょうどよいくらいのレベルだと思います。

内容の流れは至ってオーソドックスな微分積分学の教科書とほとんど変わりません。なので,そういう意味では,この本の代わりに他書で微積分学への導入を果たしても何ら問題はないでしょう。ただし,この著書のユニークなところは,主軸に『複素関数論』や『楕円関数論』を置いているところです。そのため文系人にとってはレムニスケートとか多様体といった聞きなれない概念が出てきます。しかし,後々ルベーグ積分を学ぼうとしている学生にとっては,この本で微積を勉強するのはかなりよい選択ではないかと思います。より高度な微積を学習するためにも,この本に書かれてあることの大部分は理解しておきたいですね。

複素数30講

朝倉書店からでている志賀浩二先生の著書。3570円。

タイトルが『複素数』となっているので騙されそうになりますが,この本は歴とした関数論の教科書です。カリキュラムが変わってからの高校数学の内容は知らないのですが,僕が高校生だった頃に習った複素数の内容は,基本的な演算規則と複素平面にちょこっとだけ触れてお終いというものでした。なので,複素数に対して高校で習うだけの知識しかない場合,複素数が存在すること自体の価値が分からず,頭の中には疑問しか残らないという状況でした。そもそも『2乗して-1になるってどういうことだ?』って感じですよね。

しかしこのように一見現実には存在しないかのような『虚』なる存在の複素数ですが,自然の中には普通に存在するようです。例えば,自然科学の代名詞である物理学の分野では,電磁気学や場の量子論で頻繁に登場します。また,より実際的な学問である工学の分野なんかでも電子回路などを学ぶ場合,複素数の知識は必要不可欠になります。ここからも分かるように,複素数は決して『虚』なる存在ではないのです。

それでは僕の専門である統計学やデータ解析の分野ではどうでしょうか?これは残念ながら(?),あまり,と言いますか,全く出てきません。『だったら勉強する必要がないじゃないか!』と思われるかもしれませんが,それは早計ではないかと僕は考えています。と,言いますのも,測度論やルベーグ積分を理解するためには必ず通らなければならない道,必須の概念だからです。しかし勉強する意義がそれだけだとしたら,これはあまりにも遠回りに過ぎるかもしれません。学生の研究生活は時間との勝負でもありますからね。事実,僕の周囲で複素関数論を勉強している人は皆無だったりします。まぁ,結局は自分自身がどこまで突っ込んで原理を理解したいかということですね。

さて,肝心の内容ですが,これがかなり素晴らしいのです。志賀先生の30講シリーズの中では1,2を誇る出来ではないでしょうか。志賀先生は前書きで『複素数に親しみを持てるように』と書かれていますが,親しみを持てるどころか複素数に魅了されてしまいます。この本を読めば複素数は『虚』から『実』に転じ,これまで実数の視点からしか見てこなかった解析学がいかに視野の狭い見方であったかがわかります。高校の範囲を超えた複素数が,これほどまでに面白く,知的興奮を喚起する内容であるとは,僕自身,正直に言って予想だにしませんでした。特に後半の20講を越えたあたりからが面白く,コーシーの積分定理や一致の定理,真性特異点で出てくるワイエルシュトラスの定理の概念に触れたときなど,鳥肌が立つほど感動したのは忘れがたい経験でした。

上記で挙げた『微分積分 基礎理論と展開』の最後の方でも,複素関数論が少しだけ登場しました。しかしこちらは駆け足で進んでいたので,何がなんだか理解できず,消化不良だったと思います。この『複素数30講』はその補完的な意味で,あるいは複素関数論導入のための最初の一冊として,ちょうど良いレベルの教科書だと思います。

道具としての微分方程式

日本実業出版社からでている野崎亮太先生の著書。2310円。

先行オーガナイザとして役に立つ類の本です。しかし正直な話,この本が最初の1冊として最適かどうかというと微妙なところです。前半部分は簡単で,くどいくらいに丁寧に書かれているのですが,後半に入ると急に難しくなります。初心者本には珍しく,偏微分方程式や変分問題,非線型方程式のことまで書かれています。また,途中で関数論に関するお話がでてくるのですが,ここでもローラン展開などの基礎的な複素解析の知識がないと何を言っているのかわからなくなると思います。

しかし,だからこそ先行オーガナイザとして役に立つのです。広く浅く最初に学ぶことによって,後で本格的に常微分方程式論や偏微分方程式論を学習する場合に,どういった概念を中心に学習を進めていくべきかの予備知識が自分の中に構成されるからです。また,このサイトに書かれてあるような順番で数学の知識を積み重ねてきた方には最良の1冊になると思います。まぁ,だからこそ,ここでご紹介したわけですが。。。万人に受けるわけではないですが,決して駄作ではないと思いますので,一度本屋さんで現物を見てから自分に合うかどうかの判断をしてみるとよいと思います。

ただ,1つ注意しておくべきことがあります。それは,この本は基本的に運動方程式など物理学の問題を主軸とし,それを実際に解くという形で微分方程式の話が進められていることです。なので,数学的な理論を求める方にはあまり向きません。また,物理学に全く興味がない方にもあまりオススメとは言いがたいでしょう(物理学の知識が必要と言うわけではありません。僕自身,高校では物理を選択していませんでしたが,読み進めることはできました。線形微分方程式までですが。。。)。逆に言えば,多少なりとも物理というものに興味のある文系人なら,この本はかなり興味深いものになると思います。少しだけ本格的に物理を勉強してみようかなと思っている文系人には,物理の勉強のための最初の1冊としてちょうどよいと思います。

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氏名:福中公輔 学位:博士(文学)(早稲田大学) 所属:(学)産業能率大学総合研究所 部署:経営管理研究所 配属:組織測定研究センター 分野:データサイエンス 専門:統計学,データ解析,テスト理論 学会:日本心理学会    行動計量学会    計算機統計学会    データサイエンティスト協会